来月のコンサートに向けて、練習にも力が入ってきました。
プログラムの一つで、リゲティのピアノ連弾のための5つの小品を演奏します。
ジェルジュ・リゲティ(1923〜2006)は、ハンガリー生まれの現代音楽の作曲家で、戦争で家族を失いながらも音楽の道を歩み、1956年に西側へ亡命しました。彼の音楽は、一つひとつの音が霧のように重なり合う、不思議で美しい響きが特徴です。

ピアノ連弾のための5つの小品は、彼がまだ20歳前後の学生だった頃に書かれた初期作品です。
この曲は、のちの実験的な作風とは違い、民謡の影響やロマン派の響きを残した、親しみやすいスタイルが特徴です。
それぞれの小品は短く、リズムの変化やハーモニーの工夫が楽しめる内容で、若き日のリゲティの感性が感じられます。

演奏していると、リゲティの音楽の素晴らしさを感じつつも、合わせをするときの相手との呼吸がとても大事で、少しずれてしまうと自分が置いていかれてしまうという絶望感を受けてしまうこともあります。でも、毎回の合わせごとにそれが解消されていき、コンサートへの明るい兆しも見えてきて、ワクワクしています。
あと1ヶ月ほどですが、最後まで一生懸命頑張りたいと思います。
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